武田薬品工業、円安効果で中間利益が171.6%増
武田薬品工業は、中間利益が前年比で171.6%増の3056億円(約当該数値円)と大幅に増加しました。この大幅な増加は、主に円安による為替差益が寄与しました。
中間会計期間の売上収益は2兆4070億円となり、前年同期比で8.4%増加しました。しかし、為替の影響を除いた実質的な売上高は1%減少しており、基礎的な売上成長は限定的でした。主要な事業領域である消化器系疾患、希少疾患、血漿分画製剤、オンコロジー、ワクチン、神経精神疾患が、売上高の大部分を占めています。
売上高の増加に貢献した主な製品としては、潰瘍性大腸炎・クローン病治療薬エンチビオが13%(円換算ベース)増、短腸症候群治療薬ガテックス/レベスティブが11.5%(円換算ベース)増、酸関連疾患治療薬タケキャブ/ボカンチニブが10.3%(円換算ベース)増と好調に推移しました。また、新規製品であるデング熱ワクチンQDENGAやEohiliaも、売上高に貢献しており、CERベースで17.3%の成長を記録しました。
営業利益は60.4%増の4067億円となりましたが、金融損失は8800億円の損失となり、前年同期から損失が拡大しました。これは、新規に発行されたドル建て社債やリース負債に関連する金利費用が増加したことが主な要因です。研究開発費も10.9%増の3386億円となり、アルコタツグタバテカン、エリテルセプト、TAK-928などの後期開発パイプラインへの投資が拡大しました。
資産合計は15兆2715億円、負債合計は7兆8543億円と減少しました。中間配当は実施されていません。今回の業績は、武田薬品工業が推進するイノベーション主導の成長戦略と、円安という有利な為替環境が相まって実現したものです。ただし、為替の影響を除いた実質的な売上成長は限定的であり、今後の課題として、より持続的な成長の実現が求められます。